母の日が近づくたびに、毎年悩むのがプレゼント。
カーネーション? スイーツ? エステのチケット?
どれも素敵だけれど、いざ贈るとなると——
「これじゃちょっと物足りないかな…」とか
「かえって気を遣わせてしまうかも…」とか、あれこれ考えすぎてしまって、
結局、家族で食事をするのが恒例になってきました。
そんな我が家の母の日の定番は、ちょっと贅沢に「すっぽん鍋」です。
「高価なものなんてもったいないわ〜」って、いつも遠慮しがちな母にとっても、
みんなで囲むごはんなら、気兼ねなく楽しめるプレゼントになるようです。
今年は、オンラインショップでも人気の
「フカヒレ付き・すっぽん鍋セット」を選びました。
すっぽんの旨味と、とろ〜りとろけるフカヒレ。
特別な日にぴったりの一品です。
そんな折、ふと息子の9歳の誕生日に旅行へ出かけたときのことを思い出しました。
お土産屋さんで「プレゼント、好きなもん買ってあげるで」と声をかけたら、
息子は「〇〇くんと〇〇くんに旅行のお土産買いたいんや」と。
自分のことより、友達に何をあげようかと目を輝かせながら選ぶその姿に、
子どもの成長への喜びとともに、
“誰かを想う”ってこういうことなんだなぁと、胸がじんわり温かくなりました。
思えば、子どもの頃って「これ欲しい!」とか「これが好き!」って、
素直に言えていた気がします。
でも、大人になるにつれて、家族や友人、パートナー……
大切な人が増えるたびに、
「自分のこと」より「誰かのこと」を優先する場面が増えていく。
だからこそ——
“自分が贈られる側”になったときに、本当に嬉しいものって、
「大切な人と過ごす時間」なのかもしれません。
美味しいねって笑いながら囲む食卓。
心から「ありがとう」が言えるひととき。
形に残るプレゼントももちろん素敵だけど、
心に残る「時間」を贈るのも、悪くないなと思います。
今年の母の日、
あなたはどんな「ありがとう」を贈りますか?
姫路瓢亭 西二階町店FUKUBE
女将 白倉 夏須美